一つの方法として、生物由来の物質にしか含まれていない炭素(C14)が、どのくらい含まれているかを測ることで、その製品の「バイオマス度」を測ることができます。

自然界の炭素には、重さの違うものがあります。存在する割合の大きなものから炭素12(C12)、炭素13(C13)、炭素14(C14)の3種類があり、特に炭素14には、大気中に常に一定の割合で存在し、決まった間隔で減っていき5730年で元の量の半分になるという性質(半減期)があります。加速器質量分析装置(AMS)という装置で測定をすると、試料に含まれる炭素の種類と、それぞれの割合が分かります。

植物は成長のため、大気中の二酸化炭素を取り込むので、植物に含まれる炭素14も大気中と同じ割合になります。

しかし、石油のような化石資源には炭素14が含まれていません。石油や石炭などは大昔の生物が地中に埋まり、長い時間をかけて作られ、この間に炭素14が減り続けてなくなったものと考えられているからです。

バイオマス製品を製造、流通、販売している事業者(または個人)が申請可能です。

申請いただいた商品について、提出された書類をもとに審査しています。審査では、商品の安全性、商品が表示しようとする機能、含まれるバイオマスの割合などが、申請内容と合っているかを確認しています。申請される商品は様々な分野に及ぶため、広い専門的知識が必要となります。そのため、審査は第三者の複数の専門家からなる審査委員会で行っています。

また、申請されたバイオマス度が申請内容と合っているか、認定商品の中から無作為に選び定期的に炭素法(C14法)で確認しています。

バイオマスマークは、含まれているバイオマスの割合が乾燥重量10%以上である商品に表示できます。

木材をそのまま使用した机や紙、原毛皮や骨、種子、花きなどの粗製品は、バイオマスを利用していますが、認定の対象にはなりません。また、食品や医薬品も対象外です。

バイオマスマーク認定商品は広い分野に及びます。例えば、レジ袋や食品容器などの日用品、衣料品やインキ、緩衝材、事務用品、機械の部品、園芸用資材などさまざまです。

認定商品検索ページ:https://www.jora.jp/certified_product/

バイオマスマークのデザインは、「地球から伸びるクローバー」を元にしています。

クローバーはバイオマスそのもの。クローバーの左側はバイオマス製品(Biomass Product)の頭文字であるBの裏文字、右側はPをかたどってを表しています。また、矢印は大気中の二酸化炭素増減に影響を与えない性質であるカーボンニュートラルを表しています。

マークの中の数字は「バイオマス度」を示しています。

「バイオマス度」は、商品の乾燥重量に対して使用したバイオマスの乾燥重量の割合を示し、%で表しており、バイオマスマークの運用に当たり、当協会で定めたものです。

認定商品検索ページ:https://www.jora.jp/certified_product/

バイオマスマークは生物由来の資源(バイオマス)を利用した商品に表示できる目印です。

2002年に政府が閣議決定した「バイオマス・ニッポン総合戦略」において、バイオマスの利用推進に向けた基本的な考え方が示され、バイオマスプラスチックの利用について具体的な目標が示されました。その後、農林水産省において、関連事業として「バイオマスプラスチックの開発・利用普及に関する調査」(2003~2006年)が実施され、その成果がバイオマスマークの運用に繋がりました。

バイオマスマークは、このような背景からバイオマスの利用推進を目的として、(一社)日本有機資源協会の事業として2005年から試験運用を始め、2006年8月から本格的に運用されています。